手漉き和紙体験に続いて、扇町マテリアル会議のメンバーと知人のデザイナーらで生野区の活版印刷の工房を訪問し「活版印刷体験」をしてきました。
活字版の説明などをおうかがいした後、 樹脂版の制作過程を見せていただきました。 これがネガフィルムです。 特殊な樹脂に紫外線をあてて研磨すると このようになります。 活字版がないものについては このように版を作ります。 さて、次は活字の組み版に挑戦です。 まずは活字探し。 事前にいただいた資料でまずは漢字のつくりから どこに収まっているのかを調べます。 そして活版を探すのですが、大量にある活版の中から探すので当然ながらなかなか見つかりません。 ようやく「浪」を発見、となりに「浩」も発見! ラッキーでした! そして印刷の版づくりです。 あらかじめ名前以外の版を組んでいただいてましたが 変えたらどうなるだろうと思い、 職人さんとやりとりしながら 縦組み横組み混合にしてみました。 空間の空きや文字組など自分も細々と 希望を伝えたのですが それらに応えながら、さらに文字の太り具合や 組版など、求めていないところまで追求する 妥協のない職人魂は さすがに未だ現役で活版印刷を守り通している ゆえんだと思いました。 文字が若干ずれていたり、インクがかすれていたり にじんでいたり・・・そこに味わいがあり魅力を感じます。 デジタルの組み版は完璧すぎてつめたい感じがいなめません。 刷り上がった名刺もすてきな仕上がりになりました。 最近はアナログ的な表現を多くの人が楽しみはじめている流れを感じています。先端のIT技術を楽しみながらも、目に見えるものはアナログ的なものに。正反対のものに思えますが、意外とこれでバランスが取れているのでしょう。そう考えると自然な流れですね。 風合いに魅力がある活版印刷。うまく時代をとらえて、これからも長くつづいてほしいと願います。 以前にも活版のことについてブログで触れたことがありましたので リンクしておきます。
by langDesign
| 2009-07-26 17:07
| workshop
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